
「そろそろ永久歯が生えてくる時期のはずなのに、乳歯が抜けない…」
「周りの子はもう生え変わっているのに、うちの子はまだ…?」
お子さまの歯の生え変わりは個人差が大きいとはいえ、心配になる保護者の方は多いです。
本記事では、小児歯科の視点から “お子さまの生え変わりの時期に家庭でできるチェックポイント” をご説明します。
乳歯と永久歯の生え変わりの時期(目安)

乳歯は全部で 20本あり、一般的には 6歳ごろから抜け始め、12歳前後でほぼ完了します。永久歯は全部で 28本(親知らずを含めると32本)あり、6歳ごろからスタートし、中学生の頃まで続きます。しかし、歯の生え変わり時期は個人差がとても大きく、1年程度はずれていても問題がないケースがほとんどです。
「生え変わりのタイミング」には個人差がある

一般的に、歯の生え変わりは 「乳歯の根が溶ける → 抜ける → 永久歯が育って押し上げる」 という流れで進みます。乳歯と永久歯の生え変わりの時期の目安はありますが、生え変わりのタイミングは1人ひとり違います。
- 乳歯が早く抜ける子
- 永久歯の萌出がゆっくりの子
- 左右でタイミングがズレる子 など
まずは歯の生え変わりには個人差があり「成長は一人ひとり違って問題ない」という前提を押さえておきましょう。ただし、乳歯が長く残りすぎる・永久歯がなかなか見えない という場合には、チェックすべきポイントがあります。
生え変わりの時期に確認すべき“5つのチェックポイント”

① 乳歯がグラグラしているかどうか
乳歯が揺れているかを軽く触って確認してみましょう。
- 揺れている → 歯の根っこが徐々に吸収され、永久歯が押し出している状態
- まったく揺れない →明らかに抜ける時期を過ぎている場合は受診がおすすめ
歯がグラグラと揺れている場合は無理に引っ張ると歯茎を傷つける可能性があるため、自然に抜けるのを待つのが基本です。「半年以上まったく動かない」場合は念のため歯科医院へ相談しましょう。
② 乳歯が抜けた後の歯ぐきに変化があるか
乳歯が抜けて永久歯が生えてくる時には、歯ぐきに下記のような萌出のサインがあることが多いです。乳歯が自然に抜けた後、永久歯は通常約3ヶ月後に生えてきます。
- 白っぽい影
- ふくらみ
- 一時的な腫れや赤み
このような萌出のサインがあれば、永久歯が生える準備が整っている可能性が高いです。この場合は、そのまましばらく様子をみましょう。半年経っても生えてこない場合は、一度歯科医院に相談しましょう。
③ 乳歯の位置が“ずれていないか”
乳歯が正常な位置にあるかもポイントです。下記の場合、永久歯が生えるスペース不足の可能性があります。
- 前歯が強く内側・外側に傾いている
- 隙間がまったくない
- 反対咬合(受け口)がある など
永久歯が正しい位置に生えてこられなくなると、歯並びが悪くなる可能性があります。 成長に合わせて早期に適切な矯正治療を受けることが、将来的に抜歯をせずに理想的な歯列を目指せる可能性が高まります。
④ 数ヶ月単位で“左右差”が大きすぎないか
左右で生え替わりの時期に差が出るのはよくあることです。
- 片方が抜けてから 8〜12ヶ月以上 生えてこない
- 左右で明らかに高さが違いすぎる
しかし、生え変わりが左右で大きくずれると、歯並びが中心からずれたり、咬み合わせに影響したりする可能性があります。左右差が大きすぎる場合は、一度歯科医院で確認をしてもらうと安心です。
⑤ 食事中・歯磨き中に“痛がっていないか”
痛みや腫れが強い場合は、生え変わり以外の原因が隠れていることがあります。
- 虫歯が隣の歯に影響
- 歯ぐきの炎症
- 外傷による歯の損傷 など
お子さまが違和感を訴える際は、早めに歯科医院への相談をおすすめします。
歯の生え変わりに関する主なトラブル
◆乳歯がいつまでも抜けない

乳歯がいつまでも抜けないと、永久歯の生えるスペースが足りなくなり、永久歯の歯並びに影響する場合があります。特に 前歯 ・犬歯(前歯の隣に生えるひし形で尖った歯)は、下記のようなスペース不足の影響が出やすいです。
- 永久歯が斜めに出る
- 外側・内側へズレて出る
- “ねじれ”や“重なり”が起こる
乳歯が抜ける時期を過ぎても長期間残っている場合は、歯科医院を受診して「経過観察でいい」のか「抜歯をする必要がある」のかを一度確認してもらいましょう。
◆永久歯が生えてこない

永久歯は歯ぐきの中でゆっくり成長しているため、まだ見えていなくても問題がない場合は多いです。しかし、乳歯が抜けてから半年以上経っても、永久歯が萌出しない場合は歯科医院を受診しましょう。
- 永久歯がきちんとあるか(先天性欠如)
- 永久歯の生える方向や角度に問題がないか
- 余分な歯(過剰歯)が邪魔をしていないか
歯科医院では、歯が生えてこない原因を目では見えない歯の内部や骨の状態を確認できる「レントゲン撮影」で詳しく診断することができます。
◆乳歯が抜けないまま“永久歯が後ろから生えてくる”

いわゆる「二重歯列」になるケースですが、この状態は 決して珍しいものではありません。特に下の前歯でよく見られます。成長段階としてみられることが多いため、すぐに問題とは限りません。しかし、乳歯が全くグラグラしていない・2〜3ヶ月経っても変化がないといった場合には、抜歯の必要性を含め歯科医院で確認してもらうと安心です。
受診を検討した方が良い“サイン”とは?

以下のいずれかに当てはまる場合は、小児歯科で一度チェックすることをおすすめします。
- 乳歯が抜けてから永久歯が半年以上生えてこない
- 永久歯が後ろから生えてきても乳歯が動かない
- 生え変わりの時期の左右差が1年近くある
- 歯ぐきの腫れ・痛み・出血がある
- 永久歯の色や形に違和感がある
- 子どもが違和感を訴えている場合
早期にお子さまのお口の状態を知ることで、 今するべきケア・見守り方・治療の必要性 がわかります。そして、万が一問題があった時にも焦らず早めに対応することができます。
まとめ:「焦らない」ために、正しいチェックポイントを知ることが安心につながる

乳歯の生え替わりは個人差が非常に大きいものです。しかし、一定のサインや期間を把握することで、「様子を見ても大丈夫な状態」と「受診した方が安心な状態」 を判断しやすくなります。
お子さまのペースを尊重しながら、気になることがあれば早めにご相談ください。歯の成長は“今だけ”の大切なプロセスだからこそ、親子で安心のサポートを受けられる環境づくりが大切です。
ご相談はサイトウ歯科クリニックおとなこども院へ

当院では専門のスタッフが一人一人に合わせたケアを提供し、皆さまの口内健康をサポートいたします。お子さまの生え変わりの時期のお口の状態で気になることがあれば、サイトウ歯科クリニックおとなこども院にいつでもお気軽にご相談ください。
