妊婦さんとお口のこと②〜妊婦中の歯のトラブル〜

こんにちは、妊娠中の皆さんや、これから出産を考えている20〜30代の女性の皆さん。妊娠中は体のさまざまな変化に注意が必要ですが、お口のケアも大切なポイントの一つです。妊娠中の歯のトラブルを放置してしまうと、母体の健康だけでなく、お腹の赤ちゃんにも影響を与える可能性があります。今回は、妊婦さんが歯の治療について気を付けるべきポイントを、分かりやすく解説します。

妊娠中は歯のトラブルが起きやすい!?

妊娠中は体内のホルモンバランスが大きく変化し、口腔内にも影響が出ます。特に以下の理由から、歯のトラブルが起こりやすくなります。

ホルモンバランスの変化

妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンが増加し、歯茎が腫れやすくなります。これにより、歯周病が進行しやすくなり、放置すると歯のぐらつきや出血などのトラブルを引き起こすことがあります。

唾液の分泌量の変化

妊娠中は唾液の分泌が減少したり、性質が変化したりするため、口腔内が乾燥しやすくなります。唾液には、口腔内の細菌を洗い流す働きがあるため、唾液の減少は虫歯や歯周病のリスクを高める原因になります。

つわりによる食生活の変化

つわりの影響で食事が偏りがちになったり、食後にすぐ歯磨きができないことがあります。特に酸味のあるものや甘いものを欲する方が多く、口腔内に残った食べ物が虫歯や歯周病の原因になることがあります。

妊娠中に注意が必要な歯の治療

上記の変化は仕方のないことです。これらが原因で口腔内の調子が悪い場合は、母体の健康とお腹の赤ちゃんの健康のために必ず歯医者さんへご相談ください。
そして万が一、妊娠中に歯の治療が必要になった場合、注意するポイントがあります。一般的に、妊娠中の歯科治療の際に、気を付けて覚えておきたいポイントは以下の通りです。

安定期(妊娠16~27週)に治療を受ける

妊娠初期(妊娠1~15週)は、赤ちゃんの器官が形成される大切な時期であり、体調も不安定です。妊娠後期(妊娠28週以降)は、子宮が大きくなっているため、治療中の姿勢が負担になることがあります。そのため、歯の治療は妊娠16~27週の安定期に行うのが望ましいとされています。この時期に治療を受けることで、妊婦さんの体への負担を最小限に抑えることができます。
当院では、安定期以外で治療が必要になった場合、患部の進行具合や母体の影響を考慮し、妊婦さんに寄り添った治療計画を立て、最適な時期に治療を進めていきますのご安心ください。

レントゲン撮影の配慮

妊娠中のレントゲン撮影は基本的に控えるべきですが、治療が必要な場合には、最小限の撮影を行い、胎児に影響が及ばないように配慮します。最近の歯科用レントゲンは放射線量が少なく、妊婦さんへの負担も軽減されています。治療の際には、必ず歯科医師に妊娠中であることを伝え、適切な対策をとってもらいましょう。

麻酔の使用について

妊娠中に使用する麻酔薬は、母体や胎児に悪影響を与えないよう、安全性が確認されたものを使用します。局所麻酔であれば、胎盤を通過する量も少なく、安定期であれば使用が可能とされています。ただし、歯科医師に妊娠中であることを告げ、適切な麻酔薬を選んでもらうようにしましょう。

投薬の注意

治療後に抗生物質や鎮痛剤が必要な場合もありますが、妊娠中の薬の使用には十分な配慮が必要です。特に、抗生物質は母体だけでなく、胎児にも影響を及ぼす可能性があるため、必要最低限の使用にとどめ、妊婦に安全な薬を選ぶことが求められます。

簡単な治療は控える

妊娠中は体がデリケートな時期ですので、虫歯の治療や歯周病治療といった緊急性の高い治療以外は、出産後に延期することが勧められる場合もあります。クリーニングや歯石取りなど、予防的な治療については体調に合わせて行っても問題ありませんが、必要以上に治療を進めないようにすることが望ましいです。

妊婦さんができるお口のケア

妊娠中は歯の治療を避けるためにも、日常のケアが非常に重要です。以下のポイントを意識して、日々のお口の健康を守りましょう。

丁寧な歯磨きを心がける

当たり前のことですが、セルフケアは丁寧に行なってください。妊娠中は特に歯周病になりやすい時期なので、日々のブラッシングは、歯と歯茎の間を丁寧に磨くように心がけましょう。電動歯ブラシやフロスを活用すると、細かな汚れも取り除きやすくなります。

フッ素入りの歯磨き粉を使用する

フッ素は歯を強化し、虫歯予防に効果的です。妊娠中もフッ素入りの歯磨き粉を使って、お口の健康を守りましょう。どの歯磨き粉が良いか迷った時には歯医者さんへ相談しましょう。

つわり時のケア方法

つわりが辛い場合は、歯磨き粉の香りや泡立ちが負担になることもあります。そのような時は、マウスウォッシュ(洗口液)や水でのうがいだけでも口腔内の清潔を保つのに役立ちます。食後には必ずうがいをして、酸が歯に長時間触れないように気をつけましょう。

水分補給で口腔内の乾燥を防ぐ

唾液の分泌が減少しやすい妊娠中は、口腔内が乾燥しやすくなります。水分をしっかり摂ることで、唾液の分泌を促し、口腔内の健康を保つことができます。

妊娠中の歯科検診の重要性

妊娠中でも定期的な歯科検診を受けることが、母体と胎児の健康を守るために大切です。歯科医師は妊娠中の体調に配慮しながら、お口の状態をチェックし、必要に応じてケアの方法をアドバイスします。また、妊娠中は歯科医院でのクリーニングを受けておくことで、出産後のトラブルも未然に防ぐことができます。出産後は忙しくなりがちですので、妊娠中、または妊娠前からお口の健康を整えておくことをオススメします。

まとめ

妊娠中の歯のトラブルを未然に防ぎ、母体と赤ちゃんの健康を守るためには、妊娠期間中に行う歯科治療やケアが大切です。妊娠がわかったら、歯科医院で妊婦さん向けのアドバイスやケアを受けることで、安心して過ごすことができます。

ご相談はサイトウ歯科おとなこども院まで

妊娠中の歯の健康やトラブルについて疑問や不安がある場合は、ぜひサイトウ歯科にご相談ください。また、今まではご自身の健康だけだったものが、他の命を考えるようになった今だからこそ、普段は縁遠かった歯医者や病院へお気軽に相談してみてください。

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